この作業がムダだったのか!現場の作業の問題点を明確にする分析法②

今日は、あなたの現場の作業、業務の問題点をみつけるために役立つ現状分析法を、新たに4つご紹介します。この手法を実践することで、現場の作業、業務の問題点が明らかになります。

 

1.モノの流れを追う「流れ分析」

「流れ分析」とは、材料・製品・商品などのモノが効率的に流れているかを調べる手法です。機械の配置や加工手順の問題点を把握することで、合理的な流れを検討することができます。

やり方は、まず職場のレイアウト図を入手し、現場でモノの流れを辿りながら、運搬、停滞、加工、検査の検査の4つの記号でモノの状態を書き込んでいきます。加工順序がわかるように、加工の丸の中に連番で数字を書き込みましょう。

流れ分析の改善の考え方は、モノの流れをシンプルにすることなので、以下5つの視点で、モノの置き場や機械、整備のレイアウトを検討しましょう。

①  移動距離を短縮できないか。

②  直線、U字型、L型など、移動経路単純な形できないか。

③  多くの流れと逆行しているところを失くせないか。

④  流れの交差しているところを失くせないか。

⑤  上下の移動減らせないか(1Fから2Fへのモノの移動等)

 

2.作業者を尾行し、ムダを探す「動線分析」

人の動線を見える化し、歩行のムダとその原因となっているレイアウトの問題点を明確にする「動線分析」は、小売、サービスの現場改善で有効な手法です。

やり方は、1の「流れ分析」同様、職場のレイアウト図を入手し、作業者のあとをつけながら、歩いた軌跡を描いていきます。追跡調査が難しい場合は、動画で撮影し、その後レイアウト図に書き込みます。

動線を改善するには、(1)歩行回数の削減(2)1回当たりの歩行距離の削減、の2通りしかありません。よって、以下の3点に着目して分析してください。

①  長い動線を短くできないか。

②  離れた場所にあるものを近くに置けないか。

③  何度も往復している距離を短く、回数を少なくできないか。

数秒、数メートルの改善というと地味だと思われがちですが、その地味な成果の積み重ねが業績を左右します。ある小売店で、お弁当を購入したお客様への箸の受け渡しをセルフサービスにしたところ、作業が5秒短縮となりました。1回当たりはたったの5秒ですが、年換算すると1店舗あたり約8万円、全店では数百万円の改善効果につながりました。

 

3.速い動きもしっかり分析「動画分析」

ビデオカメラやスマートフォンで撮影した作業や業務の動画により、作業の問題点を見つけ、改善する動画分析は、問題点の抽出だけでなく、手法・プロセスの分析にも活用することができます。

「作業」を改善するか「動線」を改善するかで「撮影するポイント」と「改善の考え方」が異なるため、以下を参考にしてください。

《作業を改善する場合》

 ・作業全体が映るようなアングルで撮影。

 ・固定して撮影。

 ・反復作業の場合は、最低2〜3サイクルを撮影。

 ・フォーマットを使用し、各作業の時間を洗い出し、ECRS(排除、結合、交換、簡素化)の方向性で検討する。

《動線を改善する場合》

 ・動線全体が入るように撮影。

 ・固定での撮影は必須ではない。

 ・フォーマット(p125 図表3-3-32)やレイアウトを使用して作業、大まかな距離を把握する。

いずれにせよ、動画を撮影することで、監視されていると思われたり、通常とは違う動きをして間違ったデータを取得することを避けるため、現場スタッフには、あらかじめ撮影する目的と、通常どおりの作業をするように伝えることが重要です。また分析する際は、できるだけ多くの人を巻き込み、現場と一緒に改善案を考えることで、参画意識が生まれ、改正案が定着しやすくなります。

 

4.生産性向上につながる「スキルマップ」

誰かどのような能力を持っているのかを見える化するスキルマップは、多くの企業で導入されています。しかし、ほとんどの企業では掲げているだけ、活用できていても「人材育成」までで、「生産性向上」に繋げられているケースは稀です。その理由は、個人の仕事の幅が広がっても、応援や業務の入れ替えの指示が行われないことが多い等、スキルマップを「運用」する仕組みが整っていないためです。

 

(1)活用の目的

スキルアップ活用の目的は、「技能伝承」と「生産性向上」の二つがあり、それぞれ育成する優先順が異なります。

《技能伝承》

 職人技のような技能が高くないとできない業務をできる人を育成し、退職や技能者の休みに備える。

業務の難易度が高く、その業務をできる人間を多くすることが最優先。

《生産性向上》

 部門内、部門間の業務を平準化することで、少ない人数で業務をこなしたり、残業になりそうな場合に応援できるようにする。

→業務の難易度が低く、作業量や発生頻度の高い業務を優先して、多能工化を図る。

 

(2)スキルマップの運用

スキルマップ活用の鍵は「運用」にありますが、実際に運用する管理職に任せっぱなしにすると、力量や性格によりばらつきが出てしまうため、社内に派遣会社を作るように、「多能工活用の仕組み」を構築することが重要です。そのためには、表にある3つのプロセスを参考にしてください。

以上、前回を含めて8つの分析方法をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

是非あなたの現場にあった方法で活用してみてください。きっと何か改善案が見えてくることでしょう。

 

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