この作業がムダだったのか!現場の作業の問題点を明確にする分析法①

今日は、あなたの現場の作業、業務の問題点をみつけるのに役立つ現状分析法を4つご紹介します。この手法で作業や業務を見える化すると、作業、業務の問題点が明らかになってきます。

 

1. 改善対象を決めるPQ分析

 PQ分析とは、Product(生産品目)とQuantity(生産量)を元に、改善効果の大きい対象を絞り込むために用いる方法です。

 分析の進め方は、まず改善したい職場で生産している品目と生産実績のデータを用意し、次に生産実績の多い順にデータを並び替え、グラフ化します。

このグラフを分析し、最も数量の多いものを改善対象にすると、効果が大きくなります。この考え方は、改善対象の絞り込みだけでなく、在庫管理や顧客管理でも応用可能です。

 もし、PQ分析のトップの品目が、既に改善されつくしている場合は、改善ターゲットマトリックスが有効です。やり方は、PQ分析上位の品目について、どのような問題点があるか、付箋に書き出し、改善ターゲットマトリックスに貼る、というものです。

 最も優先順の高いテーマは、改善効果が高く、取り組みやすいⅠの領域ですが、Ⅱ、Ⅲの領域のテーマしかなかった場合は、「終わった時に、どちらが次の改善活動につながるのか」という視点を持って選択を行うと良いでしょう。

 また、種類が数多くあり、PQ分析によって主力製品が見あたらない場合は、部門と工数(人数×時間)に置き換えて分析します。要は、どこに多くの経営資源を使っているかを明らかにすることが効果的な改善につながっていくのです。

 

2. 鳥の目で全体を俯瞰する総括工程分析

総括工程分析とは、入荷した材料から出荷されるまでを停滞(▽)、運搬(⚪︎)、検査(□)、加工(◯)の4つの記号で見える化することによって、工程全体を俯瞰した上で、無駄な箇所を抽出する方法です。

 まずは製品概要、大まかな流れを頭に入れた上で、現場に行ってモノの流れを追いながら、4つの記号を使って、モノの状態を記録していきます。

<各工程の改善の方向性>

①   停滞

・生産ロットが大きい場合、過去に設定した生産ロットが適正かどうかを改めて検証する。

・生産スピードや作業者のスピードの差が原因の場合、後述のラインバランス分析によって 改善を図る。

②   運搬

レイアウトや物の悪さ、運搬の仕方に起因しているため、流れ分析で詳細な分析を行い、改善案を導く。           

③   検査

・検査方法の簡素化

・検査自体の見直し。

④   加工

・加工スピードを上げる

・加工作業に含まれる無駄を削減する。

 

3.働いている割合を知るワークサンプリング

 ワークサンプリングとは、人や機械の稼働率を知るための手法で、職場を回りながら、何をしているのかを正の字でチェックしていくサンプリング調査です。

 やり方は、①人、機械など観測対象を決め、②観測対象者が観測中に行うと予想される業務の洗い出しを行い、③洗い出したデータを観測用紙に書き込み、④観測回数を決め、⑤現場に出て観測、表に記入します。

観測回数は多ければ多いほど精度は高まりますが、その分手間が増えるので、図表を参考に決定しましょう。

 表に記入したら、それぞれの作業項目が稼働か非稼働かの分類を行います。

そして、全体の観測回数の中で、ワークサンプリングの観測データ各項目の割合を計算し、稼働率を下げている要因を減らしていく改善策を検討します。

 この時、規則的に観測を行うと同じ作業ばかりを観測してしまい、正確なデータを取れない場合があるため、ランダムな間隔で行います。また、小売・サービス業の場合は、時間帯や部門ごとに作業内容が異なるため、午前、午後、夜間などの時間ごと、部門ごとに集計できるようなチェックシートを作成しましょう。

 

4.作業のペースを合わせて効率化するラインバランス分析

 ラインバランス分析とは、流れ作業において、各人の作業のペースを合わせることで、作業の効率を上げるために行うもので、流れ作業内に含まれる手待ちを見える化し、改善につなげる方法です。

 やり方としては、まずは流れ作業のプロセス毎にかかる時間、担当している人数の調査を行い、次に、そのデータを図のようにグラフ化します。図は飲食店でとんかつ定食を作る場合の作業分析の基礎データとグラフです。

9の斜線部分は手待ちであり、ムダな時間を表します。当然、斜線部分が少なければ少ないほど効率的であるといえます。

 網掛け部分の割合をラインバランス率と呼び、以下の式で計算することができます。

ラインバランス率の目安は8085%で、それを下回る場合、流れ作業が非効率になっているため改善を行う必要があります。改善の方法として以下の3つがあります。

   高める

ボトルネック工程(1つ作るための時間が最も長い工程)の処理能力を高めることで時間の短縮を図る。具体的には

・作業の中にある無駄を削減し、作業時間を短縮する

・作業スピードの早い熟練者を配慮し、作業時間を短縮する

・人員・整備などの増強で、能力を高める

   分ける

ボトルネック工程をいくつかの工程に分け、ボトルネック工程で1つ作るための時間を短くする。

   つける

ボトルネック以外の工程に着目し、工程を結合する。

 

 以上が現場の作業、業務の現状分析をする4つの手法です。これらを活用してあなたの現場の作業や業務の問題点を明確にすることで、自ずと改善案が見えてくることでしょう。

次回は残りの4つの方法をご紹介します。どうぞお楽しみに。

 

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