改善提案制度を長続きさせるための3つのポイント

 クライアントからよく相談されることの1つに、

改善提案制度を長続きさせたいということがあります。

改善提案制度を導入しても、はじめは盛り上がるものの、

一定時期を越えると提案が出てこないというものです。

 

 

確かに改善提案制度を導入している企業は多く、

現場でも提案箱を見る機会は多いです。

しかし、中身がたくさん入っている提案箱を見る機会は少ないです。

 

 

 今回は、改善提案制度を長続きさせるためのポイントをご紹介します。

 


1.改善提案制度が長続きしない原因

 改善提案制度がうまくいかない理由は会社によって異なり、

状況にあった対応をしていかないと機能しません。

状況にあった対応をするには、

改善提案を出さないのか、出せないのかを見極めることです。

 

 

 

改善提案を出さない

 改善提案を出さないのは、従業員は改善提案のアイディアを

持ってはいるものの、何らかの理由で出さないという状況です。
改善提案を出さない職場は、企業風土か、改善提案制度の仕組みの

どちらかに問題がある企業が多いです。


企業風土の問題とは、従業員が改善提案を出して(言って)

良いのかどうかわからないという状態の企業です。

それは、会社や上司の意に沿わない改善案だと叱られたり、

突き返されたり、カウントされないという

改善提案の運用がされている企業に現れる特徴です。

このような運用を行っていると、どんなに出せと言っても、

社員は出さないのです。

 

 改善提案制度の仕組みの問題とは、

改善提案の記入方法がめんどくさかったり、

評価されなかったりということです。

 仕事柄、様々な企業の改善提案書を見る機会が多いですが、

とにかく記述内容が多くて大変。改善を考えるよりも、

改善提案書を書くほうが時間がかかると思うくらいです。


 また、評価されないというのは,

改善効果の高い改善案しか評価されないという状況です。

改善効果の高い改善提案しか評価しないと、

細かい改善案は出されなくなってしまうのです。

 

 

改善案を出せない

 改善案を出せないというのは、現場の従業員が

改善案を思い浮かばないというものが多いです。

思い浮かばないのはいつもの風景なので気がつかない、

もしくは、今の従業員の能力では改善案が思いうかばないという

2つの原因が考えられます。

 

 いつもの風景なので気がつかないという場合は、

自分の職場を一歩引いて見てみると、気がつくことがあります。

 今の従業員の能力では思い浮かばないという場合は、
教育しかありません。従業員を外に出し、様々な体験をさせることで、
新たな視点で自分の職場を見直すことになるのです。
社員から良いアイディアが出ないという前に、まずは教育を行いましょう。
人間は学んだこと(インプット)以上の改善案(アウトプット)は出せないのですから。

 

 

 

2.長続きさせる改善提案制度の3つのポイント

 

 長続きしない原因を考えると次の3点を踏まえた

改善提案制度を設計すると良いでしょう。

 

 

 気楽に出せる環境を作る

現場はめんどくさがり屋です。

少しでもめんどうだと、改善提案を出さなくなってしまいます。

現場の目線で、提案が簡単に出せるような工夫が必要です。

たとえば、改善提案書のフォーマットの記入項目が多かったり、

改善効果などを計算させるといった作業があると、

めんどうなので提出しなくなります。

フォーマットはシンプルなものとします。

効果の計算などは提案制度が定着してから少しずつ加えていくのが良いでしょう。

 

 

 また、改善提案のレベルは問わないことも重要となります。

心理的なハードルを下げ、数が出るようにするのです。

現場から出た意見を評価し、

レベルが低いと本人につき返すといった会社もありますが、

改善提案のレベルを考えてしまうと、

現場は提出に躊躇し、出さなくなってしまうのです。

どんな内容でも提案するように言いましょう。

 

 

フィードバックを行う


 改善提案を提出しても採用・不採用、良し悪しなどのフィードバックがないと、

現場は提出する意欲を失います。

一方、提案を受ける立場からすれば、すぐに判断できないものもあり、

結果が出てからフィードバックをしようと思っているかもしれません。

結果がすぐに出ない場合は、

途中経過のフィードバックを行うと、次の提案につながります。

提案に対して、ノーリアクションはいけません

 

もし、不採用の場合は、不採用の結果だけでなく、

理由とともに提出の感謝を示すと、次の提出につながります。

 改善提案制度の見直しを数多くお手伝いしてきましたが、

報奨金を増やすより、フィードバックを早くしっかりとするほうが、

提案の提出増につながります。

報奨金を増やすと、

一時的には提案数が増加しますが、

2~3ヶ月で効果は薄れる傾向が高いです。

 

 

教育を行う


 気軽に出せる環境を作り、フィードバックを行っても、

頭打ちになることがあります。

それは改善策を出し尽くしたという状況です。

もう少し正確にいうと、

同じ視点で職場を見ても新しい問題点は発見できないという状況です。

このような状況を打開するためには、新しい知識が必要です

 

 具体的には、研修や他の職場との交流、他社の見学などです。

いろいろな知識や事例を知り、視点を変えて職場を見直すことで、

新たな改善が出るようになります。

 

 なかでも一番のお勧めは、

職場の改善事例の横展開と他職場との交流です。

改善を出し尽くしたという職場には、

過去に提出された改善提案書を渡し、

その中から自職場でマネできる案を探すようにアドバイスします。

これは研修費もかからず、すぐにできる教育ですので、

改善し尽くしたという現場では実践してみてください。

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