整頓のポイントは三定管理(3定管理)です。三定管理とは、定位、定品、定量のことで、どこに(定位)、なにを(定品)、いくつ(定量)置くかを定めることです。
モノの位置を定めた後、戻す場所が分かるようにつけるのが「表示」です。「表示」をつけなければ、時間の経過とともに、モノが所定の場所に戻されなくなり、少しずつ整頓が乱れていきます。ですから、しっかりと「表示」をつけることが重要となります。
「表示」は、ただつければいいというわけではなく、ポイントがありますので、ご紹介します。
目次
文字を大きく
「表示」を作るとき、文字を小さくしがちですが、大きくしなければ、2S(整理整頓)の効果を最大限に発揮することはできません。文字の大きさの目安は「3mくらい離れた場所から見える」程度です。現場の棚に「表示」をつける場合、文字が小さいと、文字が見える距離まで近づく必要があります。ひどいときには「表示」を探すことで、2S(整理整頓)の最大の目的である、探す時間の削減効果が薄れてしまうこともあるのです。
変えやすい
「表示」はマグネットなどで作成し、モノの位置を変えたら、同時に「表示」の位置も変えるようにすると、リバウンドしにくくなります。
モノの定位置を決めた後、作業をしてみたら使いにくかったり、時間の経過とともに作業内容が変わったりして、モノを置く位置を変えることもあります。棚にテープなどで「表示」を貼り付けてしまうと、変更までに時間がかかり、その間に定位置管理が乱れてしまうことがよくあります。さらには「表示」を再作成するのを忘れてしまい、その結果、リバウンドしてしまう職場も多く見てきました。
色を使う
「表示」は文字でモノの名前を書くことが基本ですが、色を使うと、モノを戻しやすく管理しやすく、リバウンドしにくい職場となります。
たとえば、ほうきは青、モップは赤といった具合です。現場のメインの仕事は、モノを定位置に置くことではなく、モノを作ったり、接客したりすることです。その作業の中で、必要なモノを取り、戻すことを行っています。モノを戻す際、一つ一つ文字を確認しているかと言えば、難しいときもあります。このため、文字を見なくても、定位置に戻すことができる仕組みが重要なのです。色分けされていれば、文字を読まなくても色が目に入ることで、瞬時に定位置がわかり、戻すことができます。
また、責任者が職場の整頓状況を確認する際、モノの位置を文字と照らし合わせてチェックするのは現実的ではありません。置く場所についている表示色と、モノについている表示色に違いがあれば、すぐに異常に気づき、是正を指示できます。